文字サイズ調整

企業支援事例

製造業
伝統を未来へつなぐ広瀬和紙承継
事業所名
広瀬和紙 紙季漉
業種
後継者が師匠に弟子入りし、補助金や融資支援を活用して工房を開設。事業計画の策定を通じて学びを深め、技術と想いを受け継ぎながら広瀬和紙の伝統を次世代へ継承。
支援分野
  • 事業承継
相談内容(課題)
■現在の経営状況(現状)
「広瀬和紙」は、江戸時代に広瀬藩が奨励したのが始まりとされる安来市唯一の手漉き和紙です。島根県ふるさと伝統工芸品に指定されており、現代では封筒や便箋、障子紙、ちぎり絵用として人気です。職人が先代の長島勲さんだけとなり廃業を検討していたところ、浜田市の事業所で和紙制作に携わっていた大東由季さんが弟子入りを志願。約3年間の修行期間を経て、広瀬和紙を承継されました。
出身は鳥取県境港市、父は建築士、祖父は大工の「ものづくり一家」に育ち、私は和紙づくりの道を選びました。学校で基本的な技術を学び職に就きましたが、ひとりでのスキルの研鑽に限界を感じる日々。行き詰っていた時に広瀬和紙を知り工房を訪ねました。長島さんの技術とものづくりへの姿勢に感動し、初対面でしたが弟子入りをお願いしました。「教えるからには継いでくれるか?」と聞かれたので「やります!」と即答、これが出発点です。

■相談内容(課題)
事業承継を進める上で工房の確保と資金調達に取り組むことが大きな課題でした。安来出身でない自分が場所を探すことは簡単ではなく、廃水の問題もあり住民の皆様の理解を得ることも必要でした。
支援内容
金融機関へ融資をお願いするための事業計画書の作成を支援いただくとともに、スモール・ビジネス育成支援補助金の活用を提案いただきました。
活用した支援策
スモール・ビジネス育成支援補助金
事業計画書の作成により、事業の詳細を知り、自分が今後行う事業をしっかりイメージできた。工房の開設。
支援の成果
約1年かけて工房の場所を見つけることができました。また、しまね信用金庫と日本公庫から協調融資をいただきました。補助金も採択となり無事工房が開設できました。また、事業計画書を作る中で「仕入先はどこ?原料の相場や必要量は?」など様々な疑問が浮かび、師匠と相談する時間が増えました。師匠の行っていた事業の詳細を知り、自分が今後行う事業をしっかりイメージできたことは承継を進める中で大きな学びとなりました。
今後の目標等
事業が軌道に乗るように販路開拓を支援していきます!
事業者の声
長島さんの技術や想いを引継ぎ、「広瀬和紙」を次の世代に残すことができました。事業を受け継ぎ創業したばかりですので、引き続いての支援をお願いします。
  • 事業所名:
    広瀬和紙 紙季漉

PAGE TOP